医療情報とHaynesの5Sモデル

Haynesらは以下のように医療情報源を5つに分け階層化した

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もっとも基盤となるレベルが、個々の研究(Studies)であり、それを統合(Synthesis)し、概観(Synopses)し、まとめ(Summaries)、システム(Systems)に組み込む、という5つのレベルである。それぞれを日本語化し情報源の具体例も合わせて以下に示した。

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このように書くと、上位の情報源が優れているとおもえる。確かに、上位ほど情報は選別され統合される。上位の情報源では汎用性に優れ妥当性の高い情報は増える。特に、最上位の「システム」とは情報に基づいて現場での判断を支援する「臨床判断支援システム:Decision Support System DDS」のような現場の診療内容と統合化されたものを指す。
しかし、まだ評価の始まったばかりの検査や治療、希な疾患や特殊な状況などについては、上位の情報源にまとめられず、下位の情報源に頼らざるを得ない。

頻度が高くすでに検討されている疾患や医療内容については上位の情報源を探し、希な疾患や特殊な状況での個別性の高い判断を求める場合には下位の情報源を探す、といった情報源の特性を活かすことが求められている。
医療現場での情報源とその特徴は以下で解説→
情報源の特徴
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医学教育や臨床研修の視点から情報源の特性を考えることも重要である。
自分の専門領域で個別性の高い判断や新しい診療内容を検討するためには個々の研究を読みこなし利用するスキルが必要になる。
一般的な疾患について日常的な診療内容の質を確保するためには、上位の情報源を活用し、さらに最上位のシステム化にも対応することが求められる。

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