課題作成マニュアル
検索用のシナリオが欲しい!ここに例を示しました

1
)まず、自分の状況や与えられたシナリオをしっかり読みましょう
情報不足・確認したいこと 理解しにくい用語・言葉などはありませんか?
→あれば、まず追加情報を集め、用語や言葉の意味を確認しておきましょう

2)次に思いつく疑問・課題を思いつくままに書き留めておきましょう。
ポイント:なるべく具体的にする。なるべく当事者にとって切実なものにする。なるべく自分にとって興味が持てそうなものにする。
*:さらになるべく「多様な」課題を作ってみましょう。たった一人の患者さん、たった一つの経験からも、学ぶことができることはたくさんあるはずです。

3)その課題を、そのシナリオにそって具体化しやすいかどうかで、以下の2つの種類に分けてください。
(1)疾患や病態が文頭にくるもの
例:「この病気はどんな病気だろう」「この薬はどんな薬だろう」「この症状はどうして起きるのだろう」
これを、基礎知識を得るための課題といいます。Background questionという場合もあります。これも重要な学習課題となります。
(2)患者・対象者が文頭にくるもの
例:「この患者に、この治療を行うべきか」「この人は、この治療をするとどうなるのか」「この人にこの検査を行うと診断できるのか」
実際に現場では、この患者にこの治療をやるべきか、といった現場での判断に直接結びつくよう課題や課題が重要になります。これを現場での課題、課題解決のための課題と言います。Foreground questionという場合もあります。
 
このセッションでは(2)の「判断に結びつく課題」を優先させます。今回の情報検索は現場での判断をより妥当で受け入れやすく有効なものにするためのものに焦点を絞っています。
もちろん、基礎知識を得るための課題にも取り組まなければ具体的な判断に結びつかないかもしれませんので、適宜病態生理学や臨床薬理学、解剖学などに関する課題も抱きながら、知識を追加してください。
(1)の例「高血圧はどのような病気か」「抗菌薬はどのような効果があるか」「好塩基球の働きにはどのようなものがあるか」
(2)の例「血圧160/100の高齢の男性に、カルシウムチャンネルブロッカー系の降圧剤を投与することは有効か」「咽頭炎を主訴とする患者に、セフェム系の抗菌薬を投与した場合、どのような副作用が起こるか」「小児の喘息患者に、採血を行って好塩基球数を調べることが、その子の予後の判定に役立つのか」

4)その課題をポイントごとに分けて、「疑問文」にまとめて下さい。
なるべくたくさん挙げるようにしてみましょう。
そのときの注意点:
疑問文の文頭はなるべく「患者」「住民」などにして下さい。
課題の種類を決めておきましょう。A) 診断 B) 予後 C) 害・病因 D) 治療 E) その他
課題の4要素(患者・対象者、介入・危険因子・曝露要因、対照、転帰・結果)を念頭に置いてまとめて下さい。なるべく、個々の要素は具体化してください。前ページの例では、特に「転帰」があいまいなままです。なるべくこれも具体的にまとめましょう。
 
整理した課題の形式のひな形:
○○に、××をすると or ××があると、(△△に比べて、)□□の診断ができるか?
○○に、××をすると or ××があると、(△△に比べて、)□□が起こるか?
○○に、××をすると or ××があると、(△△に比べて、)□□が避けられるか?
○○に、その経過の中で(××をすると or ××があると、△△に比べて、)□□になるか?
4つの要素があることから、「4パートクエスチョン」、あるいは「対照」が必ずしもないことがあるので「3パートクエスチョン」と呼ばれることがあります。
 
この手順は「疑問・課題の定式化(formatting the questions)」「答えが見つけやすいように課題をまとめる(formulating answerable questions)」といいます。このとき、患者・対象者:○○を「patient/population」、介入・曝露:××を「intervention/exposure」、比較対照:△△を「comparison」、転帰・結果:□□を「outcome」として、それぞれの頭文字をとり「PICO(またはPECO)にまとめる」という言い方があります。
これは、「臨床の課題:clinical question」であり、まさに「研究課題:research question」にもつなげられます。
 
あなたの課題をまとめる<自己学習課題>
定式化した課題:解決可能で具体的な形にまとめられた課題を挙げてみよう