ベッドサイドでの指導法:いくつかの指導法とそのポイント

ベッドサイドでは、なるべく目の前の患者(対象・状況)、あるいは直前に診た患者(対象・状況)に焦点を絞る。
→目の前に取り組まなければならないものがあるのに、他に考えなければならない課題を持ち出すのはナンセンスに見える。

流れを重視し、日常診療を妨げないように、スピーディに。
→忙しい救急外来でいきなり覚えきれない事柄を納得しきれない時間の中で与えられても身に付かない。ワンセンテンスでやりとりできる対話に持ち込む。

もし、教えなければならないことがあれば、課題を与えてその達成度をチェックするなど、お互いの都合と時間に合わせられる効率のよい方法を選択する。
研修医が理解しておかなければならないのに現場で教えきれないことは、カンファレンスなどの機会を利用して対応する。


研修医とのコミュニケーション3法
もっともリスクの少ない方法:黙る
次に、リスクの少ない方法:尋ねる
リスクが少なくない方法:しゃべる

まず黙って、相手からの発言を引き出す。その上で、上手に尋ねる。一方的にしゃべることはさけて、対話持ち込む。

EBM的、患者中心的、疑問の建て方:考えるとき、学ぶとき、教えるときに役立つ「もう一言」
○○に××は効く→「どれくらい効くのか?」「治療をしないとどうなるのか?」「有効性は何で確かめられたか」
□□の検査は△△の診断に有用である→「どう有効なのか。その検査が陰性だったら除外できるのか、それともその検査が陽性 だったら診断を確定してよいのか」「検査を行って診断をしてどんな意味があるのか。診断を知ったところでどんなことができ るのか」
○○の予後は悪い(あるいはよい)→「経過の中で問題になること何なのか」「何に比べて、良し悪しを判断しているのか」「そ の予後は、その疾患のすべてに当てはまるのか、それともある要因がある場合に限られるのか」
☆☆には○○という合併症がある→「その合併症の深刻さが問題なのか、それとも頻度が問題なのか」「深刻さを見極めたとし て、そのリスクは☆☆をあきらめられるほど切実なのか」「それをあきらめるとして、何か代わりになるものはあるのか」
□□は経済的である→「死亡率が増加するといった深刻な問題はないか」「何に比べて経済的なのか」「すべてのコストや経費を 勘定に含めて検討しているか」「お金で測れない要因を勘案しても、その結果をくつがえしそうにないか」