ワークショップに先だって、自分自身のどのような点をグループワークで活用したいか、またどのような点に注意を払うか、心にとめておきましょう。

ワークショップの形態
CASPワークショップでは、610名程度のチームで1つの課題についてグループワークをおこないます。チーム内での重要なディスカッションの内容は必要に応じてチューターからワークショップ全体にフィードバックされ、課題解決に向けた作業を行います。個々のチームはワークショップを通して意見を述べチームメイトと合意形成をはかる単位として機能します。
CASPワークショップの形式CASPワークショップは1セッション以下のような形式になります。1セッションは34時間となります。ただし、状況によって柔軟に変更します。
イントロトーク(30-45分)
グループワーク(1.5-2時間)
ラップアップセッション(30-45分)
さあ、ワークショップへ行こう!

Workshop
とは
ワークショップでは、チームメイトがお互いに参加しながら進めて行く必要があります。それぞれの専門分野、経験、知識、価値観などを最大限に活用することで、通常一人では難しい作業を集中的に行い、より完成度の高い結果を得ることを可能にします。このワークショップの目的は、その作業の中でEBMという手法について理解を深めることです。ワークショップを満足いくものにするためには、参加者皆さんの協力が必要です。お互いの専門分野、経験と知識、価値観を尊重し、お互いに表明しあえる雰囲気を作りましょう。わくわくしながら、チームメイトの言葉に耳を傾けましょう。
いくつかの提案
つい一人で長くしゃべってしまったら:もし1分間続けてしゃべったら、「どうでしょう」とチームメイトに発言を求めましょう。つい2分間続けてしゃべったら、「失礼しました」とチームメイトに発言を譲りましょう。万が一、3分間続けてしゃべったら、チームメイトに「すみません」と割ってはいる権利を認めましょう。ただし、チームメイトの依頼を受けてある事柄の説明をしている場合などには当てはめなくて結構です。もしチームメートの発言の意味がよく分からなかったら:
 
1)そのチームメイトに「こういう意味なの?」と自分の解釈や言い替えを伝えてみる。
 
2)そのチームメイトに「今の意味がよく分からなかったので、もう一度いってもらえませんか」と聞き直す。
 
3)取りあえず自分の解釈のうち最も好意的な解釈を採用して話を進める。もし自分が発言していて、進めてゆく方向がわからなくなったら:自分で「タイム!」(Time out!)を宣言しチームメイトやチューターにいったん話をまとめてもらいましょう。この休憩の宣言は、自分の発言が不適切に思えたときに間を取るためにも有効です。

グループワークを楽しくするための秘訣集
CASP Japanのワークショップでグループワークの時に利用される用語、取り決め
ワークショップの参加者がつらくなるようなワークショップでは学習効果はあまりあがりません。参加者の方が積極的に流れに関与し、参加者に焦点を当てたワークショップとなり、みなさんが楽しく過ごせるために以下の取り決めがあります。非常に重要な取り決めですので、必ずみんなで確認し、取り決めを守るようにしましょう。
「もっとゆっくり」:グループワークが早過ぎたり、参加者やチューターの説明に専門用語が頻用されてわかりにくいと感じたとき。必ず、一旦グループワークのスピードや内容を見直し、適切な手順を踏み直す必要があります。専門知識や用語が問題になっている場合には、チュータや参加者が簡単な知識や用語の確認・整理をした方が良い場合があります。
「とっておき」 parking lot:グループワークの中で話題になった事柄が、グループワークの目的・目標から少し離れていて、その説明・解決にはワークショップの進行に重大な影響を及ぼすほどの時間と手間を要すると判断したとき。その事柄を一旦とっておいて、あとで説明することを宣言します。これは、グループワーク全体の流れの中で判断されます。
「タイム」あるいは「time out:議論の方向性がわからなくなったとき。自分のしている発言が不適切であると気づいたとき。グループの中に無用な緊張があると思ったとき。一旦グループワークを中断してグループワークを振り返りましょう。必要に応じて、休憩したり、グループワークの進行状況や、緊張感の原因とその解決策などについてみんなで話し合うことが有効です。問題が解決したら、「タイム解除」あるいは「time in」を宣言してグループワークを再開しましょう。
これらを示すためのCASP survival sheet」はここだ

<参考> Small group learningの教科書に記載されているgroup workのポイント(Woods DR, "Problem-based learning" McMaster Univ. 1994)
グループ内で持つ個人の権利7
1. 選択の権利
2. 意見を持つ権利
3. 他人から尊重される権利
4. 要求(ニーズ)を持つ権利
5. 感情を持ちそれを表に出す権利
6. まちがいを犯す権利(そして、その間違いを許される権利)
7. これらの権利を他人から認めてもらう権利
以上をふまえて、守るべきガイドライン
1. われわれは全てユニークな存在であり、それぞれの個人的な経験をもとに考えて動いており、そのユニークであることがまさに個々人の価値そのものです。他人を個人として尊重し、敬意を払いましょう。
2. もっとも重要な規則は変わっていません。自分がして欲しいように他人にもするということです。
3. 他人の良いところに目を向けましょう。期待は最大に。
4. 良いことを何も言えないと思ったら、何も言わないでおきましょう。
5. まず、自分に忠実でありましょう。次に他人にも忠実でありましょう。
6. ユーモアを忘れずにおきましょう。物事は正しく見極めるようにしましょう。
7. 協力は自ら獲得するものであり、決して人に要求するものではありません。
8. 周りの人はあなたかどれほど知っているかについて関心を持っているわけではありません。あなたがどれほど周りに関心があるかについて、関心があるのです。
9. 共感を示しましょう。そのことで、あなたがどれだけ他の人に耳を傾け理解しようとしているのかを伝えることができます。返事は柔軟なものとしましょう。そうすることで、どれほどあなたが他の人の話を聞き考え方を理解しようとしているのかを伝えることができます。